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【ご意見】
5/28 西武-阪神 片岡選手決勝3ランでの配球
1球目:
アウトローへスライダーが外れる
2球目:
真中付近のストレートを空振り。
三塁ベンチを向いてしまうまで、体勢を崩している。
ここから片岡選手の打撃が変わり、その変化に阪神バッテリーがついていけない。
3球目:
真中高めのストレートを一塁側へライナー性のファール。
ここで、解説者は「ストレートに遅れている」と解説するが、片岡選手のスタンスは崩れてもなく、開いてもない。明らかに逆方向へ狙っている。2球目の空振りと、3球目のファールを比較して、スタンスの違いに気がつけば、7球目と8球目のアウトコースのストレートの選択はなかったと思われる。ここが勝負のポイント。
4球目:
高めのストレートを3球目と同様のファール。
もう一度、「逆方向狙い」が察知できるファール。
5球目:
アウトローへフォークボールを投げるが、見極められてボール。逆方向狙いの為、ボールの見極めが良い。
6球目:
アウトローへカーブを、バット先に当てて、一塁側へフライのファール。ここでも逆方向狙いの効果が出ている。
7球目:
2球目にストレートで空振りを取ったイメージが強いのか、同じような球で勝負するが、球が浮いてしまってボール。ここでフルカウント。
5球目と6球目で、アウトコースの見極めが良いことは察知できたはず。しかも、3球目以降、ファールを一塁側に打ち続け、スタンスの崩れと開きがないというヒントもあったのに。。。。
8球目:
アウトコースのストレートをライトへホームラン。
いつも思うのですが、ファールを見て感じない選手が多いのではないかと。
ファールは打者の情報が満載です。ファールの方向、打球の質、回数を考えていけば、打者の力量(対応力・スイング
の傾向など)や狙いが見えてきます。特に捕手をやる時は、ファールでカウントを稼げると、自然と決め球が決まって
きます。逆に困るのは、カウントを整えている過程において、一振りで仕留められた時です。
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【回答】
「ファールを見て感じない選手が多い」、「ファールは打者の情報が満載」同感です。
ファールでかなり打者が見えてきます。そして、配球の道筋も変わりますね。
さて、今回の片岡選手の配球について、もう一度語らせて下さい。
まず、バッテリーが配球を構成する時、大きく分けて以下の3つの考え方があると思っています。
1.投手中心
投手の見せ球、得意球を活かして、配球を構成する考え方
2.打者中心
打者の苦手なコースを攻めたり、打席の立ち位置、スイング、ファールなどに応じて構成する考え方
3.状況中心
1死1塁で内野ゴロがほしい時に引っ掛けさせるなどの状況に応じた注文通りの打撃結果を狙う考え方
(ざっくりですが、後々サイトを作って細かく書きます)
この3つの考え方を組み合わせながら配球を構成していく訳ですが、ロクさんが書かれた内容は2で、阪神バッテリーは
1を選択したのだと推測しています。
なぜ、このようなことが起こったかと言うと、単純に阪神バッテリーが「ファールから何も感じなかった」と言えば
それまでなので、投手経験者として少し擁護してみたいと思います。
野球を外から見ていると、当然客観的に見ています。客観的に見ていると打者の反応がよく見えるため、それに応じて
配球しようと考えるため、考え方は2になりやすくなります。
これがバッテリーの当事者になると客観的に見ようと当然しますが、プラスして主観が入ります。
この主観は功罪両面持つ視点なのですが、客観的に見れば「それは無理だろ」という球でも感覚的に「これで行ける」
と錯覚することがよくあります。(当然、錯覚ではないときもありますが)
「ストレートがいつもよりきている」、「変化球がいつもよりキレがある」などの調子が良い面があると特に陥りやすい
視点です。調子が悪い球種がある時も同様です。
阪神バッテリーはこの主観の視点でファールを見てメッセンジャーのストレートで攻めきれると判断したのでしょう。
つまり、考え方1を選択して失敗したことになります。
その試合を通じて見ていないので、推測ですが恐らくそれまで0点に抑えきれていた要素にストレートがあったのでは
ないでしょうか?
こう考えていくと、阪神バッテリーの選択も分からないでもないなと思えてきます。
これが最後の配球選択が外角ストレートだった場合の話です。
そして、もう一度見て気付いたのですが、捕手は内角要求してませんか?それが甘く入っているように見えます。
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